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NAMI SAKE

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STUDY GUIDE · 日本酒の基礎

日本酒を、基礎から。

クイズと同じ6つの章。ひとつ読んだら、その章のクイズへ。クイズの答えは、すべてこのページのどこかにあります。

第一章 · TEMPERATURE · FROM SNOW TO SCALDING

温度

日本酒には、ほぼ5℃ごとに温度の呼び名があります。名前を覚えれば、冷やでも燗でも、欲しい温度をそのまま頼めます。

雪冷えから飛び切り燗まで

呼び名読み温度イメージ
雪冷えゆきびえ約5℃雪のように冷たい。香りは閉じ気味
花冷えはなびえ約10℃花の季節の肌寒さくらい
涼冷えすずびえ約15℃冷蔵庫から出して少し置いたくらい
常温じょうおん約20℃室温
日向燗ひなたかん約30℃日なたの温かさ。ほんのり温かい
人肌燗ひとはだかん約35℃人肌くらい
ぬる燗ぬるかん約40℃ぬるめ。まろやかでやさしい
上燗じょうかん約45℃注ぐと少し湯気が立つ
熱燗あつかん約50℃いわゆる熱燗
飛び切り燗とびきりかん55℃以上熱燗よりさらに熱い

いちばん誤解されやすい言葉「冷や」

冷蔵庫がなかった時代、「冷や」は燗をつけない=常温のことでした。昔ながらの店では今もその意味です。冷たい酒が欲しいときは「冷酒」と頼みましょう。

読み終えたらクイズに挑戦 — 温度13 問 →
第二章 · NAMA & SEASONS · RAW, ONCE, TWICE

生酒と季節

一般的な日本酒は「火入れ」を2回します。貯蔵の前と、瓶詰めのとき。ラベルの「生」の言葉は、そのどちらを省いたかを教えてくれます。

生・1回・2回

ラベル貯蔵の前瓶詰めのときひとことで
(一般的な酒)するする2回。流通や保存に強い
生酒しないしない一度も火入れしない。「生々」とも
生貯蔵酒しないする生のまま貯蔵し、瓶詰め時に一度だけ火入れ
生詰め酒するしない貯蔵前に火入れし、瓶詰めは生のまま

日本酒の一年

  1. 冬冬:酒造りの季節(寒造り)。しぼりたてが出る
  2. 春春:新酒の季節。蔵の軒先に青い杉玉
  3. 夏夏:タンクの中で酒が休む
  4. 秋秋:ひやおろしが出荷される
寒造りkanzukuri
寒い時期に造ること。寒さで雑菌が増えにくい。今は一年中造る「四季醸造」の蔵もある。
しぼりたてshiboritate
搾ってすぐに出荷する新酒。冬〜春先に多く、フレッシュでいきいきした味わい。
ひやおろしhiyaoroshi
夏を越して秋に出荷される酒。火入れは通常1回(生詰めのタイプ)。
杉玉sugidama
酒蔵の軒先に下げる杉の玉。青いうちは新酒ができた合図。月日とともに茶色になり、熟成の目印になる。
酒造年度(BY)shuzō nendo · BY
7月1日〜翌6月30日。裏ラベルの「R5BY」は令和5酒造年度(2023年7月〜2024年6月)に造られたという意味。
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第三章 · SAKE RICE · GRAIN, CORE & POLISH

酒米

酒米(酒造好適米)は、ふだん食べる米とは別物です。粒が大きく、中心に「心白」と呼ばれる白く不透明な部分があり、麹菌が中まで入り込みやすくなっています。

米の2つの役目:麹米と掛米

麹米kōji-mai
麹を造るための米。麹は味を大きく左右するので、ここに良い米を使う蔵が多い。
掛米kake-mai
麹にせず、もろみに直接加える蒸米。仕込みに使う米の大部分がこれ。

裏ラベルに「麹米:山田錦/掛米:五百万石」とあれば、麹は山田錦で造り、それ以外の米は五百万石という意味です。

覚えておきたい5つの酒米

酒米主な産地特徴
山田錦兵庫「酒米の王様」
五百万石新潟淡麗な酒質と結びつく
雄町岡山最も古い系統のひとつ。ファンは「オマチスト」
美山錦長野・東北寒い地域でもよく育つ
越淡麗新潟山田錦×五百万石。大吟醸向けに新潟県が開発

新潟で有名なコシヒカリは食用米。おいしいけれど、酒米ではありません。

精米歩合の読み方

精米歩合は、削ったあとに残った米の割合です。60%なら40%を削った、40%なら60%を削ったということ。

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第四章 · KOJI & YEAST · THE FLAVOR ENGINE

麹と酵母

麹が米のデンプンを糖に変え、酵母がその糖をアルコールと香りに変えます。この2つが日本酒の味を生むエンジンです。

3色の麹

麹主な用途ポイント
黄麹日本酒(味噌・醤油にも)日本の「国菌」
白麹焼酎クエン酸を出す。日本酒に使い、レモンのような爽やかな酸を出す蔵も
黒麹泡盛クエン酸が多く、暖かい沖縄でもろみを守る

ラベルに「白麹仕込み」とあれば、キュッとした爽やかな酸が期待できます。

麹の育ち方

突き破精tsuki-haze
麹菌が点状に、米の奥深くまで食い込む。すっきりした吟醸向き。
総破精sō-haze
米の表面全体を覆う。酵素が多く、糖やアミノ酸が増えて、ふくよかな味に。
種麹tane-kōji
麹を造るための胞子。「もやし屋」と呼ばれる専門業者が造る。

番号で呼ばれる酵母

酵母出身特徴
協会6号新政(秋田)1930年代今も使われる最古の協会酵母。穏やかな香り
協会7号真澄(宮坂醸造・長野)1946年今も最も広く使われる酵母のひとつ
協会9号熊本県吟醸香で有名。「熊本酵母」とも
協会1801号—リンゴのような華やかな香り(カプロン酸エチル)。品評会の大吟醸で人気
蔵付き酵母kura-tsuki kōbo
その蔵に棲みついている酵母。
花酵母hana kōbo
花から分離した酵母。蔵付き酵母とは別物。
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第五章 · LABEL WORDS · WHAT THE BOTTLE TELLS YOU

ラベルの言葉

裏ラベルには、少ない言葉にたくさんの情報が詰まっています。十数個覚えれば、どんな酒のメニューも読めるようになります。

特定名称の酒

名称醸造アルコール精米歩合
純米なし(米・米麹・水だけ)規定なし
純米吟醸なし60%以下
純米大吟醸なし50%以下
本醸造少量70%以下
吟醸少量は可60%以下
大吟醸少量は可50%以下
普通酒特定名称に当てはまらない酒。いわゆる「テーブル酒」—

吟醸・大吟醸は、低温でゆっくり発酵させる「吟醸造り」も条件です。本醸造のアルコールは、香りや味を整えるために加えます。

ラベルでよく見る言葉

原酒genshu
搾った後に加水していない。アルコール度数は高め、17〜20%ほどが多い。
無濾過muroka
炭でろ過していない。色や味わいが残りやすい。
生nama
火入れしていない(第二章を参照)。
無濾過生原酒muroka nama genshu
3つ全部入り:ろ過なし・火入れなし・加水なし。味は濃いめ。保存は冷蔵で。
にごりnigori
粗く搾るので米の固形分が残り、白く濁る。辛口から甘口まで幅広い。

裏ラベルの数字

日本酒度nihonshu-do · SMV
比重の値。+が大きいほど辛口、−が大きいほど甘口に感じやすい。
酸度sando · acidity
酸の量。酸が多いと、より辛口でキレよく感じやすい。

日本酒度+8・酸度1.2なら、辛口寄りに感じることが多いでしょう。ただし数字は目安。酸や温度でも甘辛の感じ方は変わります。最後は自分の舌で。

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第六章 · HOW IT’S MADE · STARTER TO PRESS

造り

日本酒はワインでもビールでもありません。麹がデンプンを糖に変えるのと、酵母が糖をアルコールに変えるのが、同じタンクで同時に進む「並行複発酵」という独自の造りです。

米から瓶まで

  1. 精米精米
  2. 洗米・浸漬洗米・浸漬
  3. 蒸し蒸米
  4. 製麹製麹(麹づくり)
  5. 酒母酒母づくり
  6. 三段仕込み三段仕込み
  7. 発酵発酵(もろみ)
  8. 搾り上槽(搾り)
  9. 瓶詰めろ過・火入れ・貯蔵・瓶詰め

酒母の3つの造り方

酒母・酛shubo · moto
酵母を増やすための仕込み。もろみの「もと」になる元気な酵母の集まり。
生酛kimoto
伝統的な酒母。自然の乳酸菌と、櫂ですりつぶす「山卸し」で造る。手間と時間がかかり、深みのある味になりやすい。
山廃yamahai
山卸廃止酛の略。山卸しを省いた生酛で、乳酸は自然のまま。深みとうま味、いきいきした酸が出やすい。ただ蔵によってさまざま。
速醸sokujō
乳酸を直接加える。早く安定して造れる、今の主流。

4日で3回に分けて仕込む

三段仕込みでは、米・麹・水を4日かけて3回に分けて加えます。初添、休みの日の「踊り」、仲添、留添。酵母が負けないように、少しずつ。

搾りと、残るもの

雫酒shizuku
袋に吊るし、自然に落ちる滴だけを集めた酒。やさしく搾るぶん手間がかかり、品評会用に使われることも。
酒粕sake kasu
搾った後に残るもろみのかす。漬け床、粕汁、甘酒などに。

人

杜氏tōji
酒造りの責任者。新潟の「越後杜氏」は代表的な杜氏集団のひとつ。
蔵元kuramoto
酒蔵のオーナー。杜氏とは別の役割。
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